公務員/シンクタンク志望だった昔話と、さがわ総研

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

GOBOアグリキャリアセミナーという就転職イベントのパネルディスカッションに登壇してきました。GOBOのイベントはいつも、帰宅すると何か書きたくなります。毎回、頭の中がシャッフルされて、新しい考えが生まれるのでしょう。自分にとってものすごく有益なイベントです。

公務員やシンクタンク志望だったときの話

就転職イベントなので自分の学生時代のことをふり返ると、もうほとんど忘れていたような話ですが、僕は元々、公務員志望でした。公務員家系に生まれ、公務員がいかに尊い仕事であるかを母から教育されていたので、民間なんていう選択肢はまるで頭のなかにありませんでした。おかげでビジネスとか経営とか年収とかは、とにかく敬遠して生きてきたので、まーーーーったくの無知、中学生みたいな知識でした。

一応経験しなきゃと思って始めてみた就職活動で、世の中の価値は経済で循環しているのだとはじめて理解して(衝撃を受けた)、遅ればせながらキャッチアップを始めます。調べると、行政のブレーン機能を果たしているシンクタンクなる種の会社があると知りました。当時の研究内容とも近く、「行政と民間のハイブリッドでなんかカッコイイ!」と思って志望します。が、業界トップの三菱総研の選考でフラれ、二番手以下にはモチベーションが上がらず、内定が出た他業界に翻意したのでした。就活でエネルギーを使い果たし、すっかりビジネス界に影響されて、その後の公務員試験も見送ります。

(やや脱線)東大生がおちいりがちなマクロ脳

話は少し戻って、大学の授業の話。農学部にとっての農業とはとにかく、マクロな話ばかりだったように思います。グローバルな食糧問題、産業構造とバリューチェーン分析、農業政策。。。農業とはとにかく「億」とか「兆」の話だとしか考えられないようになります。問題をマスでとらえるので、解決策もマス、つまり農地集約、機械化、IT化、輸出強化、、、となります。農家のことはもちろん頭のなかにはありません。官僚輩出機関としての東京大学に特有の傾向かもしれません。僕もマクロな話ばかり好んでいました。

(やや脱線)マクロな情報を排除した梨園入職当時

巡り巡って2014年から、農園の経営改善請負人になりました。農学部出身とはいえ農業界のことが全くわからないので、書籍、雑誌、ウェブ、ずいぶん調べました。ここで気がついたことは、

  1. 農業に関する情報は過多で、全ては追いきれない
  2. 過多な情報の大半はマクロな話題(海外情勢、農業政策、最新技術、、、)だ
  3. 農家にとって、マクロな情報のほとんどは不要だ

ということです。ここで方針を立てました。海外情勢や最新技術、政策に関する農業系のニュースは全てシャットダウンする(開かない)ということです。代わりに、業務改善や経営の役に立ちそうな情報であれば、他業界からでも積極的に仕入れました。目の前の課題に集中できたので、これは本当によかったです。

農家の経営改善には、それほど多くの知識や情報は要りません。

農家は常に、メディアから脅されていて、これは本当に余計なお世話だと思います。農業界の先行きの暗さを煽るメディア記事はとても多いです。未来が明るくなりそうな先進技術の紹介でさえ、それについていけない生産者を萎えさせたり、不安に駆り立てることがあります。お金や票やページビューを作りたい人たちに振り回されないでください。おやつ程度でいいと思います。

省庁や自治体に呼んでもらうようになった話

さて、農家の現場は、まさにミクロです。僕が学生時代に好んでいたマクロな世界と比べれば、大企業で大きい仕事を任されている同級生たちと比べれば、経済的インパクトは極小です。それを情けなく思うことは何度もありました。

それでも、数年続けているうちに、現場からしかわからないことが、頭のなかで整理されるようになりました。これがおそらく、世の中の上層部の人がなかなか掴めないことだともわかりました。陳情する先もないので、SNSやこのウェブサイトに独り言として書きました。(色々言いたいことがある話

勝手な独り言を発信していたおかげで最近は、農水省や自治体に意見聴取に呼んでいただくことが増えました。商売の利益にはつながらない案件ですが、申し上げたいことはいっぱいあるので、できるだけ対応しています。

今の自分なら、多忙な農水省の皆さんより現場の肌感覚に近く、生の声を集約できる気がする。必要なことを勝手に企画/提案することもできる。ポンチ絵だってもっといい感じに作るのに〜〜。

…あれ?勝手にシンクタンクすればいいのかな〜?

自主的にシンクタンク気取りな話

ということで、学生時代に思い描いたシンクタンクっぽいことを、自主的にしてもいいんだなぁと思った話でした。就転職イベントのおかげで頭のなかでつながった。ビジネスで立ち振る舞うことも大切なんだけど、行政側にもアプローチしたい。学生時代の方向性に応えることにもなるし、やや得意な領域だと思うからです。

井戸の底から外の世界まで見上げられる人ってけっこう少なくて、もしかしたらそれが自分の役割なのかなと。そういう気持ちも込めて「さがわ”総研”」なのでした。すぐ忘れちゃうし、いつも口ばかりなんだけど。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください